2015.12.20茨木童子の写真徒然
光と戯れる
ふぅっと吐く息が少し白い。季節の移ろいと我が身の衰えを感じながら緩やかな坂を上りきる。遠くに見える景色が朝日に霞んで紅葉の葉脈も程よく浮き上がる。そんな景色が好きだ。
写真を撮るときは、やはり光と戯れたい。季節や朝昼晩の光の質や量も変わってくる。そのような光とお友達になると、いつもと違った世界を垣間見ることが出来る。
また、四季のある日本に生まれ、住んでいることに感謝している。春には至る所に桜が咲き誇り、その柔らかい色合いと、風に吹かれて飛んでゆく花びらに心を擽られる。
夏には木々の緑と匂い、蝶やトンボなどの小動物たちの不思議な生態に心を動かされる。
秋になれば燃えるような色鮮やかな山の景観と街並みを彩る鮮やかな紅葉にため息が出る。
冬の静けさと寒さはちょっと苦手だが、最近ではクリスマスツリーやイルミネーションが目を楽しませてくれる。
歳年に季節は巡り、合間を見つけては、カメラを持ち出し同じ場所へ撮影に出かける。しかしながら、毎年、同じ所で同様の景色を見せてくれる訳ではない。僅かな気候の差や、歳を重ねた事による感じ方にも変化が起こる。
だから、毎年のように同じ所へ行ってみるのだ。いつもと違う景色に出会う事が出来るから。