季刊絵本新聞「絵本とことば」よりほんの千夜一夜

2017.7.20ほんの千夜一夜

『クシュラーの奇跡140冊の絵本との日々』ドロシー・バトラー著 (のら書店)



 染色体の異常により、重いハンディを持って生まれたクシュラ。次々と異常が発見され、昼夜眠ることができず泣き叫ぶクシュラのために、母パトリシアさんが始めた絵本の読み聞かせの日々。絵本が外の世界とクシュラをつなぐ窓となり、クシュラのことばと知能を育むことになります。
 『クシュラの奇跡』は、絵本の力を信じてニュージーランドで児童書専門店を営んでいたクシュラの祖母、ドロシー・バトラーさんの手によって、パトリシアさんが記録したクシュラと絵本の日々の詳細なメモを元に執筆されました。
 クシュラの成長と共に読まれた絵本も紹介されており、絵本とことばに関心のある方々に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

加藤映子 大坂女学院大学・短期大学 学長
大阪女学院短期大学卒業後、大阪YMCA勤務を経て、ボストン大学・ハーバード大学教育学大学院に学ぶ。ハーバード大学で教育学修士・教育学博士を取得。専門分野は言語習得・言語と文化・コンピュータを利用した教育。絵本読み聞かせ場面における母子のやりとりなど、「子どもとことば」を現在の研究課題としている。