童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

季刊絵本新聞「絵本とことば」よりほんの千夜一夜

2019.5.1ほんの千夜一夜

『ごっこからファンタジーへ 子どもの想像世界』

『ごっこからファンタジーへ 子どもの想像世界』
内田伸子著(新曜社・1986年)

発達心理学・認知心理学を専門とする著者が、「想像力による創造のいとなみを、子どものことばを手がかり」にして、実験や観察を通じて得られた子どものことばを元に、その想像力を育むうえで親や教師が果たすべき役割を考察した書籍です。
具体的には、「森・おばあさん・女の子・お花・狼」を表す絵を子どもに見せ、「お話を作って聞かせて」と促したときに、子どもはどのようなお話をつくるのか、そして、その作ったお話しから何が読み取れるのかを考えるなど、興味深い試みがまとめられています。

加藤映子 大坂女学院大学・短期大学 学長
大阪女学院短期大学卒業後、大阪YMCA勤務を経て、ボストン大学・ハーバード大学教育学大学院に学ぶ。ハーバード大学で教育学修士・教育学博士を取得。専門分野は言語習得・言語と文化・コンピュータを利用した教育。絵本読み聞かせ場面における母子のやりとりなど、「子どもとことば」を現在の研究課題としている。