童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

季刊絵本新聞「絵本とことば」よりほんの千夜一夜

2022.5.3ほんの千夜一夜

『アメリカの小学校では絵本で英語を教えている 英語が話せない子どものための英語習得プログラム ガイデッド・リーディング編』


本書は、アメリカの小学校で、ガイデッド・リーディング(ガイド付き読書)という手法に基づき、移民の子どもたちに絵本を使って英語を教えていた著者がまとめた1冊です。
グループで話しあって考えながら、クラスメートとの関わりあいの中で読む力をつけていく手法が紹介され、具体的にどのように取り組めばよいかが解説されています。
たとえば、まず先生が読み聞かせるリード・アラウド、みんなで読むコーラル・リーディング、生徒が参加するシェアード・リーディングといったものがあり、第12号の「英語で絵本」コーナーで紹介した”No, David!”という絵本を、ガイデッド・リーディングで利用するやり方も詳細に語られています。
教室などで、多数の子どもを教えておられる先生方の参考になる書籍です。

加藤映子 大坂女学院大学・短期大学 学長
大阪女学院短期大学卒業後、大阪YMCA勤務を経て、ボストン大学・ハーバード大学教育学大学院に学ぶ。ハーバード大学で教育学修士・教育学博士を取得。専門分野は言語習得・言語と文化・コンピュータを利用した教育。絵本読み聞かせ場面における母子のやりとりなど、「子どもとことば」を現在の研究課題としている。