童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

季刊絵本新聞「絵本とことば」よりほんの千夜一夜

2022.1.1ほんの千夜一夜

『サンタクロースっているんでしょうか?』


『サンタクロースっているんでしょうか?』
-子どもの質問にこたえて- 中村妙子・訳/東逸子・画(偕成社・1977年初版/1986年改訂版)

巻頭言で紹介した「サンタクロースっているんですか?」という少女の手紙に対して、フランシス・ファーセラス・チャーチ記者は、社説の中で「はい。サンタクロースはいます」と返答しました。
18号で紹介した「子ども電話相談室」もそうですが、何かわからないときには、誰かに質問したり、答えの見つけ方を子どもと一緒に考えてみたりしてもいいかもしれませんね。
このやりとりがあったのは、1897年のことですが、今もアメリカでは、クリスマスになるとこの社説が話題になりますし、このエピソードを元にした絵本も出版されています。
そこで今回は、その翻訳版である『サンタクロースっているんでしょうか?』を選んでみました。年末にクリスマスを祝いながら、お子さんとご一緒に読んでみてはいかがでしょうか?
◆フランシス・ファーセラス・チャーチ(1839-1906)、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。

加藤映子 大坂女学院大学・短期大学 学長
大阪女学院短期大学卒業後、大阪YMCA勤務を経て、ボストン大学・ハーバード大学教育学大学院に学ぶ。ハーバード大学で教育学修士・教育学博士を取得。専門分野は言語習得・言語と文化・コンピュータを利用した教育。絵本読み聞かせ場面における母子のやりとりなど、「子どもとことば」を現在の研究課題としている。