「童謡」は、本来子どものためのもの
~子どもたちに童謡を返そう!(?)~
「今の時代、子どもたちは童謡は歌わない!」と言われて久しくなりますが、先生が園児に童謡や唱歌をしっかり教えている保育園があります。
「鶴見みんなで歌う童謡・唱歌」(大阪市立鶴見区老人福祉センター主催)は、高齢者の方々を対象に毎月1回開催していますが、7月の例会は「子どもと楽しむ絵本と童謡の会」として、近隣の保育園の園児たちを招いて、今年も7月28日(木)に区民センター大ホールで実施しました。
今年は2園が参加して、まず子どもたちに日ごろ園で歌っている童謡をステージで披露してくれました。
「茨田(まった)第2保育所」の子どもたちが歌った曲は・・
「♪雨ふり」「♪びわ」「♪みかんの花咲く丘」の3曲。
子どもたちが元気よく歌う姿に大人が感動しました。
♪ぴっち ぴっち ちゃっぷ ちゃっぷ らんらん・・
「雨ふり」のリズミカルな曲に、歌っている子どもたちも楽しいそうです。歌が大好きなんですね。
「びわ」は、まど・みちおさんの詩に、磯部 俶さんが曲をつけた曲です。磯部さんは「♪静かな夜更けに いつもいつも・・」の唄い出しの「遥かな友に」の作曲者で有名です。
♪びわは優しい木の実だから
抱っこしあって 熟れている
うれているうすい虹ある
ろばさんのお耳みたいな
葉のかげに (1番)
まどさんと磯部さんコンビの優しい曲です。
続いて、「鶴見はとぽっぽ保育園」の子どもたちが歌ったのは、
「♪うちゅうせんのうた」(ともろぎゆきお作詞/峯 陽作曲)、「♪ぼくらは太陽の子」(佐々木 洋子 作詞作曲)、「♪すいかの名産地」(高田三九三訳詞/アメリカ民謡)の3曲。
「♪うちゅうせんのうた」と「♪ぼくらは太陽の子」は、新しい子どもの歌で、元気よく歌える人気の曲です。
「♪すいかの名産地」はレクリエーションソングで、キャンプファイアーなどで歌われ、映画「男はつらいよ」の第1作で、さくらと博の結婚披露宴の席で仲間が歌っています。
どの曲も子どもたちが歌う姿に、大人の私たちが心優しくなれました。
「♪みかんの花咲く丘」は、大人が郷愁を誘われて、歌声喫茶でもリクエストがあり、私も母親のことを思い出す好きな曲ですが、子どもたちは3拍子のリズムに体を左右に動かしながら、楽しく歌っていました。
声楽家が歌う「びわ」も聴いたことがありますが、子どもたちが歌うと素直に感動します。
この日は、大人と一緒に30曲近くの童謡を楽しみましたが、「童謡」は本来子どもたちの歌だったのだと、つくづく実感した次第。
童謡を子どもたちに返さなければならないとも思ったのでした。