2019.8.2ダークおじさん
昭和30年代~40年代、歌声喫茶が元気だった頃、千日前「どん底」、阪急東通の「こだま」でピアノを弾いておられた方が、今「うたごえ in ふんふん」などでピアノを弾く大北整子(なりこ)さんです。
隆盛を極めた歌声喫茶専門の店は、カラオケの出現で次々と閉店しましたが、あの頃の皆さんの笑顔が忘れなくて、大北さんは23年前に関西でいち早く歌声喫茶を復活させた張本人でもあるのです。
私との出会いは15年前、本人が経営するパブ「ピープルズ」に行き、以来ここの歌声喫茶の司会陣の一人として進行と司会を務めることになったのです。
昨年秋に、「ピープルズの出前」として、高槻市のカラオケパブにお邪魔したことがありました。ここは年に2回カラオケ大会を近くの公民館を借りて盛大に開催しているとのことですが、依頼をいただいてカラオケ大会の前に大北さんの生のピアノに合わせて、歌声体験をしていただきました。
「肩たたき」「ないしょ話」「ゆりかごの唄」「しゃぼん玉」「夕焼け小焼け」「うさぎのダンス」「里の秋」「野菊」などの童謡・唱歌のほか、叙情歌など懐かしい曲を普段カラオケで歌っておられる歌も全員で歌っていただきました。
普段みんなで歌うことのないゆっくりした叙情歌では、涙する方もおいでになりました。
カラオケが流行った時には、私もスタジオを借り切って、有志を集めて「カラオケ大会」を開催して楽しんだ経験があります。また学生時代には男声合唱団に所属しコーラスの醍醐味を体験しました。しかし、今は音程やリズムなどに縛られずに気楽にたくさんの人と歌うことができる「うたごえ(※)」にすっかりはまっています。(※「歌声喫茶」を現在は「うたごえ」を称しています)
「うたごえ」に集まる皆さんと共につくるその場の雰囲気が温かくて、隣の人と喜びを共有することができて、会場の方とのやりとりもあって、共に歌いながら進行するのが楽しいのです。
大北さんは、歳とともに足腰が弱くなって、歩く姿も覚束(おぼつか)ないのですが、いざピアノの前に座ると、背筋も伸びて力強い演奏がはじまります。
特に、月一度の「うたごえ in にぎわいプラ座」は、大北さんが生まれ育った故郷の河内長野でのうたごえです。ピアノを弾きながら、妹さん等と遊んだ神社や広々とした野原を走り回った頃のことを思い出しながら、生き生きとした表情をされます。時には、弾く曲によっては天国にいるお父さんの在りし日の姿を思い浮かべながら弾いているのだと思うときがあります。
毎回、うたごえに童謡・唱歌を選曲することにしていますが、最近大北さんは「童謡はいいねー」と口にされることがあります。メロディーや歌詞に昔を懐かしく思い起こし、深く郷愁に駆られる要素があるからでしょうか。
いま、孫が通う保育園の園庭に「ニセアカシヤ」の花が咲いています。つい、♪あかしやの花が咲いてるーという歌詞が出てくる、北原白秋の「この道」を口ずさんでいるダークおじさんがいます。
西田佐知子「アカシヤの雨がやむときが」も、石原裕次郎「赤いハンカチ」にもアカシヤが登場します。
調べると、この時代のアカシヤはすべて「ニセアカシヤ」の花だそうです。四季それぞれに季節の歌があります。大北さんではありませんが、歌いながら昔を思い出しているダークおじさんがいます。
今月のうたごえには、この3曲を選曲して皆で歌うことにしましょう。
歌声喫茶ふたたび
歌声喫茶ふたたび ~大北整子さんのピアノ~
昭和30年代~40年代、歌声喫茶が元気だった頃、千日前「どん底」、阪急東通の「こだま」でピアノを弾いておられた方が、今「うたごえ in ふんふん」などでピアノを弾く大北整子(なりこ)さんです。
隆盛を極めた歌声喫茶専門の店は、カラオケの出現で次々と閉店しましたが、あの頃の皆さんの笑顔が忘れなくて、大北さんは23年前に関西でいち早く歌声喫茶を復活させた張本人でもあるのです。
私との出会いは15年前、本人が経営するパブ「ピープルズ」に行き、以来ここの歌声喫茶の司会陣の一人として進行と司会を務めることになったのです。
歌声喫茶体験をカラオケ愛好家の皆さんに
昨年秋に、「ピープルズの出前」として、高槻市のカラオケパブにお邪魔したことがありました。ここは年に2回カラオケ大会を近くの公民館を借りて盛大に開催しているとのことですが、依頼をいただいてカラオケ大会の前に大北さんの生のピアノに合わせて、歌声体験をしていただきました。
「肩たたき」「ないしょ話」「ゆりかごの唄」「しゃぼん玉」「夕焼け小焼け」「うさぎのダンス」「里の秋」「野菊」などの童謡・唱歌のほか、叙情歌など懐かしい曲を普段カラオケで歌っておられる歌も全員で歌っていただきました。
普段みんなで歌うことのないゆっくりした叙情歌では、涙する方もおいでになりました。
カラオケが流行った時には、私もスタジオを借り切って、有志を集めて「カラオケ大会」を開催して楽しんだ経験があります。また学生時代には男声合唱団に所属しコーラスの醍醐味を体験しました。しかし、今は音程やリズムなどに縛られずに気楽にたくさんの人と歌うことができる「うたごえ(※)」にすっかりはまっています。(※「歌声喫茶」を現在は「うたごえ」を称しています)
「うたごえ」に集まる皆さんと共につくるその場の雰囲気が温かくて、隣の人と喜びを共有することができて、会場の方とのやりとりもあって、共に歌いながら進行するのが楽しいのです。
故郷でピアノを弾きながら、昔を思い出しながら
大北さんは、歳とともに足腰が弱くなって、歩く姿も覚束(おぼつか)ないのですが、いざピアノの前に座ると、背筋も伸びて力強い演奏がはじまります。
特に、月一度の「うたごえ in にぎわいプラ座」は、大北さんが生まれ育った故郷の河内長野でのうたごえです。ピアノを弾きながら、妹さん等と遊んだ神社や広々とした野原を走り回った頃のことを思い出しながら、生き生きとした表情をされます。時には、弾く曲によっては天国にいるお父さんの在りし日の姿を思い浮かべながら弾いているのだと思うときがあります。
うたごえに童謡・唱歌を
毎回、うたごえに童謡・唱歌を選曲することにしていますが、最近大北さんは「童謡はいいねー」と口にされることがあります。メロディーや歌詞に昔を懐かしく思い起こし、深く郷愁に駆られる要素があるからでしょうか。
いま、孫が通う保育園の園庭に「ニセアカシヤ」の花が咲いています。つい、♪あかしやの花が咲いてるーという歌詞が出てくる、北原白秋の「この道」を口ずさんでいるダークおじさんがいます。
西田佐知子「アカシヤの雨がやむときが」も、石原裕次郎「赤いハンカチ」にもアカシヤが登場します。
調べると、この時代のアカシヤはすべて「ニセアカシヤ」の花だそうです。四季それぞれに季節の歌があります。大北さんではありませんが、歌いながら昔を思い出しているダークおじさんがいます。
今月のうたごえには、この3曲を選曲して皆で歌うことにしましょう。