今夜のお話なあに

2018.2.18今夜のお話なあに

シンデレラ

 シンデレラは、二人のお姉さんや継母に毎日いじめられていました。
 お城で舞踏会が開かれる日のこと。お姉さんたちはきれいに着飾ったりして、仕度に大忙しです。
「これ、シンデレラ、何をしているの? 早く私のネックレスをとって」
「ほら、ぼやぼやしないで靴を出して」
と次々にシンデレラに用事をさせて、継母と、二人のお姉さんはお城に出かけていきました。
「私もお城に行きたいけれど、こんな汚れた服では行けないわ。それに靴もないもの」
 シンデレラは泣いていました。すると白い煙とともに魔法使いのお婆さんが現れました。
「シンデレラや。お前はいい子だからね。お城に行かせてあげようね」
 お婆さんが杖を振ると、台所のかぼちゃが馬車になりました。もう一度振ると、潜んでいた鼠が馬と御者になりました。最後にシンデレラをきれいなお姫様にしてくれました。
「さあ、お城に行っておいで。楽しんでくるんだよ。シンデレラ、今からいうことをよくお聞。今夜12時には帰ってくるんだよ。でないと魔法がとけてしまうからね」
 そう言って、お婆さんはガラスの靴をくれました。シンデレラは馬車に乗ってお城に向かいました。
 月が輝くようにきれいな夜、お城が見えてきました。シンデレラはお城に入っていきました。
 お城ではもう舞踏会が始まっていました。シンデレラが大広間に入っていくと、みんなはその美しさに目を奪われました。
 王子様はシンデレラに一緒に踊ってくれるように頼みました。
 王子様とのダンスで楽しいときを過ごしているうちに、時がたつのをすっかり忘れてしまいました。
「ガーン、ガーン」
 お城の大時計が12時を打ち始めたのです。
「大変! いそがないと」
 シンデレラは、王子様に名も告げずに大広間の階段を駆け下りました。そのとき、ガラスの靴の片方を落としてしまいました。しかし拾う時間もなく、そのままお城を飛び出しました。
 舞踏会が終わってからも、王子様は一緒に踊った美しい姫のことが忘れられません。
「私のお妃になるのはあの姫しかいない。皆の者、国中を探して、このガラスの靴がぴったり合う姫を探してまいれ」
 王様の命令に家来たちは国中を探しました。そしてとうとうシンデレラの家にやってきました。
 二人の姉さんが、そして継母までがその靴を履こうとしましたが合いません。最後にシンデレラが履くと、ぴったり合いました。
 シンデレラはお城に呼ばれ、王子様と結婚することになりました。
 シンデレラは、今までいじめてきた継母や二人のお姉さんを許してあげました。そしていつまでも幸せに暮らしました。

文/もり・けん
1951年大阪市生まれ。
長年勤めた幼児教育出版社を
43歳で退社し、モンゴルに渡る。
自然に添うように生きる遊牧の暮らしを学び帰国。以後モンゴルの正しい理解と亡くしてしまった日本の心を取り戻せと訴え続ける。

日本の童謡の普及のため、作詞(新しい童謡の創作)、演奏(昔からある良い童謡の伝承)の両面で展開、全国各地を講演、ハーモニカによるコンサート活動は海外にも及びモンゴルを始めロシア、中国、北欧のフィンランドやスウェーデンなどの子供たちとも交流している。

文部科学省の財団法人すぎのこ文化振興財団の環境ミュージカル「緑の星」をはじめビクター「ふしぎの国のアリス」などを発表、絵本、童話、童謡など子供のための創作活動をしている。

現在、日本音楽著作権協会会員、日本童謡協会会員、詩人、ミュージカル作家、作詞家、ハーモニカ奏者。梅花女子大学、朝日カルチャーセンター、読売文化センター、ヤマハ音楽教室などの講師を勤める。