童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

とんぼの眼鏡

2017.04.01新着とんぼの眼鏡

新しい扉の向こうには

新学期といえば、新しいクラスに新しい先生、そして新しい教科書。息子の時も娘の時も、小学校1年生の教科書は、たしか私が名前を書きました。1冊1冊、ひらがなで名前を書きながら、子どもの成長にジーンとしたのを思い出します。

今は自営ですが、大学卒業後の就職先は、教科書を作っている出版社でした。教科書部門とは別に、一般の書籍を作る出版部門があり、そちらに配属になりました。残念ながら、この会社は今はもうありませんが、ヒットを飛ばす派手さは無いものの、実直にいい仕事をする出版社であったと誇りに思っています。

社会人としての自分を育ててくれたこの会社で、仕事の基本を一から教わりました。飛び上がるくらい嬉しいことも、涙も声もでないくらいショックなことも経験しました。
編集技術を身につけるのは簡単な事ではなく、何度も校正したはずなのに見落としがあったり、目次と実際のページが合っていなかったり。締め切りに追われてヘロヘロになることもしょっちゅうでした。
それでも、仕事を辞めたいと思うことなく続けられたのは、周りの先輩方のさりげないバックアップと、仕事先の方々の励ましがあったからだと思います。  
生意気で使いにくい部下だったと思いますが、よくぞ投げ出さずに鍛えてくださったと、当時の上司であったS課長には、あらためて感謝の思いです。

出版部から編集部に異動になり、道徳副読本の編集に携わったのも、最初はいやいやでしたが今となっては懐かしく、あの経験が役に立ったと思うことも多々あります。仕事って、本当に何がプラスになるかわかりません。
今の仕事、今の出逢いが、次に何を呼んでくるのか―
ワクワクしながら、新しい扉を開いてみたい気がします。

文/坪内美樹
兵庫県生まれ。神戸大学教育学部卒業後、大阪書籍株式会社に入社。
単行本の企画・編集および小・中学生用の道徳副読本の編集に携わる。

独立後、フリーのトーキング・プランナーとして書籍や社内報の企画・編集、 NHK「くらしの経済」「ちょっといい旅」等のTV番組リポーター、 ABC「探偵!ナイトスクープ」「クイズ仕事人」等のTV番組制作ブレーンを務める。
現在は、コミュニケーションをテーマとし、講師・司会・コーディネーターなどで活動中。

自身の出身地・兵庫県豊岡市日高町の「兵庫ひだか名誉大使」を務める。
独立行政法人文化財研究所外部評価委員(平成12年度~17年度)

◆坪内美樹のGood Luckブログ
http://ameblo.jp/ukiukiwakuwaku-smile/

◆「ミラサポ」サイトインタビュー記事
https://www.mirasapo.jp/features/profit/instructor/handbook_02.html