童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

とんぼの眼鏡

2018.06.02新着とんぼの眼鏡

あなたは えらい

「できないことを直すより、できることを伸ばす方が、結果的に人は成長する。けなすより、ほめることが大事」

 この言葉に出逢い、「ほめるって、どうっやって…?」と考えていた時に見つけたのが『ほめ言葉の辞典』(現代言語セミナー編、実務教育出版)でした。
 まさに、運命の出逢い。
 表紙に書かれた「どんなことでも どんなふうにも ほめられる」のフレーズに心惹かれ、迷わず購入しました。もう20年以上も前のことです。
 以来、折りにふれ手に取り、「なるほど、この言葉はこんな風に使うのか…」「えっ、これもほめ言葉になるんだ」などと驚いたり学んだり、単に読んで楽しんだり。日本語の美しさや細やかさが感じられ、愛読書の1冊です。

 コミュニケーションの中でも、ほめることは大事ですが、「どうやってほめよう…」「立派にほめねば…」と悩むと億劫になり、結局はほめるチャンスを逃すことも。それなら、どんな表現でほめるかを悩む前に、自分がいいねと思ったことを、素直に相手に伝えればいいのではないかと気づきました。
「私はあなたの優しいところが好き」こう言うだけで、「あなたは優しい人ですね」とほめているのと同じになり、相手にも伝わりやすい気がします。さらに、素敵なほめ言葉を添えてみるのも楽しいこと。

 まずは、ほめ慣れること。そしてどんなところでも、自分がいいね! と思えば、本気でほめること。
 ここで、ほめることが好きになる絵本をご紹介。
 『とらは えらい』(五味太郎 作、クレヨンハウス)
「とりあえず しましまのところが えらい」「とくにたのまれたわけでもないのに がんばってしまうところが えらい」など、とらの偉いところが書かれていて、なんとも微笑ましくなるのです。
 ほめ言葉は、相手を笑顔にします。「一日一笑」に加えて「一日一ほめ」なんて、いかがでしょう。

文/坪内美樹
兵庫県生まれ。神戸大学教育学部卒業後、大阪書籍株式会社に入社。
単行本の企画・編集および小・中学生用の道徳副読本の編集に携わる。

独立後、フリーのトーキング・プランナーとして書籍や社内報の企画・編集、 NHK「くらしの経済」「ちょっといい旅」等のTV番組リポーター、 ABC「探偵!ナイトスクープ」「クイズ仕事人」等のTV番組制作ブレーンを務める。
現在は、コミュニケーションをテーマとし、講師・司会・コーディネーターなどで活動中。

自身の出身地・兵庫県豊岡市日高町の「兵庫ひだか名誉大使」を務める。
独立行政法人文化財研究所外部評価委員(平成12年度~17年度)

◆坪内美樹のGood Luckブログ
http://ameblo.jp/ukiukiwakuwaku-smile/

◆「ミラサポ」サイトインタビュー記事
https://www.mirasapo.jp/features/profit/instructor/handbook_02.html