親子二代のウェディング
26年前、司会の仕事を始めてようやく慣れた頃、あるカップルのご披露宴の司会をさせていただきました。当時流行りのレストランウェディングで、新郎新婦のお二人のご希望を伺いながら、手作りで作りあげていくご披露宴は、とても心に残るものとなりました。
このカップルとは、以来、長いお付き合いをさせていただいています。
その時、新婦のお腹にいた赤ちゃんが、すくすく成長し、素敵な女性になって、結婚されることとなり…なんと嬉しいことに、そのお嬢さんのご披露宴の司会をさせていただきました!
長い間仕事をしてきましたが、こんなことは初めて。
幸せなことに、ご姉弟の両方のご披露宴の司会というのは経験があります。それでもなかなか無いことですが、まさか親子二代とは。本当に、人生は何があるかわからないもの。そして、ご縁とはありがたいものですね。
昔は花嫁に近い立場で司会をしてきましたが、今は花嫁の母の気持ちの方がよくわかります。いい人が見つかってよかったなあと喜びながら、それでも気がかりなのが親というもの。嬉しいけれど、少し寂しさもあり、それをぐっとこらえるのも親だから。
そんな母の心につい寄り添ってしまうので、新婦が感謝のお手紙を読まれた時は、胸に詰まるものがありました。
「よかったなあ…本当におめでとう!」
心の中でそう言いながら、お手紙を聴いておりました。
ご披露宴の司会は、新郎新婦の新しいスタートをお祝いする仕事。一生に一度の晴れ舞台を、一緒に作りあげていくのは、光栄でもあり、責任も感じます。それだけに、心をつくして幸せのお手伝いをしたいと思います。
さすがに、三代目はないと思いますが…(笑)、末永いお二人のお幸せを、そしてやがて加わるお子様といっしょに、笑顔あふれる家庭を築いていかれることを、心から願っています!