スキー
「スキー」というのは、ノルウェー語で「薄板」の意味。明治44年(1911年)、新潟県金谷山で日本陸軍視察のために来日したオーストリア(当時のハンガリー)のレルヒ少佐が、雪上移動の技術であり又スポーツである本格的なスキーを教えたのが日本のスキーの始まりとされている。この教習は一般の人も参加が許されたため、スキーは広まり人気のスポーツとなった。作詞の時雨音羽(しぐれおとは)は明治31年北海道・利尻島の港町に生まれた正に雪国出身だけにスキーの軽快さ、滑る喜びをうまく表現している。作曲の平井康三郎は南国高知県伊野町出身、ヨナ抜きの長音階で作り、これは戦時中の暗い時代でも心が晴れる歌だった。軽快で明るく、躍動感にあふれ「さっと飛び越す」「ぐんとせまる」というように、スキーを体験した事のない人でも、軽快感にあふれ、雪の上を滑っているような気持ちにさせられる。詩と音楽とがうまく組み合った名作といえる。
日本童謡協会会員 もり・けん
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