蛙の笛
1946(昭和21)年、斎藤信夫は、月夜の田んぼで聞こえる蛙の鳴き声を笛の音に、「銀の笛」と美しい表現をしました。
童謡『かなりや』(1918(大正7)年作詞)でも、西條八十が歌の終わりのところで「象牙の船に銀の櫂」と表現しています。
どちらも、月夜の下できらりと光る「銀」を使っているところが面白いですね。
また、蛙の鳴き声を「コロロ コロロ」と表現しているのは綺麗ですが、本当はどうでしょうか?
下段(※)に掲載した『蛙の夜まわり』では、蛙の鳴き声は「ガッコ ガッコ ゲッコ」となっています。野口雨情の表現ですが、こちらのほうが現実に近いですね。
詩人の感性の違いではありますが、この二つを比べると、斎藤信夫は「美しく」表現しましたが、野口雨情は「現実的」に表現しています。
(※)おまけ
蛙(かわず)の夜まわり
野口雨情 中山晋平
蛙(かわず)の夜まわり
ガッコ ガッコ ゲッコ ピョン ピョン
ラッパ吹け ラッパ吹け
ガッコ ゲッコ ピョン
それ吹け もっと吹け
ガッコ ゲッコ ピョン
ガッコ ゲッコ ガ ハ
ピョンコ ピョンコ ピョン
ガッコ ゲッコ ゲ ハ
ピョンコ ピョンコ ピョン
ガッコ ピョン ゲッコ ピョン
ガッコ ゲッコ ピョン
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