雪
「聴雪(ちょうせつ)」という言葉があります。
雪の降る音のことをいうのですが、「ちらちら」「しんしん」「さらさら」などいろんな表現がありますね。
雪国では、さらに「のそのそ」「もこもこ」「ぴゅーぴゅー」「どかどか」「ばさっばさっ」「よされよされ」「ぼっさんぼっさん」などともいうそうです。
そんなふうに聞こえるのか?
大阪人の私にはあまりピンときませんね。
気温が低くて静かな夜は、雪片がぶつかり合う音がするそうで、これを与謝野晶子は「自らの心乱してある時の息のようなる雪の音」と表現したそうです。
私たちがこの歌をうたう時、「雪やこんこ 霰やこんこ」のところをほとんどの人が、「雪やこんこん 霰やこんこん」と歌っているのではないですか?
こう歌うと意味が分からなくなってきますね?
正解は「こんこ」で、「来い来い」という意味なんですね。
子どもたちは、雪遊びがしたいので、雪を呼んで「雪よ来い来い」といっているのです。
どちらにしても、雪は子どもにとっては天からの嬉しい贈り物といえますが、生活をしている人にとってはこれほど厄介なものはありませんね。
この歌の中の雪は、きっと初雪を歌った唱歌だと思われます。待ち焦がれていた雪が降りだし、喜びにあふれた子どもたちの気持ちがうまく表現されていると思います。
原作者については、作詞を乙骨三郎や石原和三郎、作曲を田村虎蔵とする意見もあるのですが、まだ決定打がなく、現状では文部省唱歌で作詞・作曲不詳となっています。
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