童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

今月の童謡

2018.11.4新着今月の童謡

紅葉

紅葉
高野辰之 岡野貞一
一 秋の夕日に 照る山紅葉(もみじ)
濃いも薄いも 数ある中に
松をいろどる 楓や蔦は
山のふもとの 裾模様

二 渓(たに)の流れに 散り浮く紅葉
波に揺られて 離れて寄って
赤や黄色の 色さまざまに
水の上にも 織る錦

紅葉
 この歌は、『故郷』、『朧月夜』、『春の小川』の名コンビの作品です。作詞の高野は、碓氷峠にある信越本線熊ノ平駅(現在は廃線)から紅葉を眺め、その美しさに惹かれてこの詞を作ったといわれています。
 明治44年尋常小学校2年として、芸術性の高い作品として作られたのですが、昭和になると、これが4年生にされ、唱歌の中ではずいぶん早く、合唱曲としても教えられた歌でもあります。
 1951年(昭和26年)から小学4年生の音楽の教科書に採用され、幅広く園や小学校で歌われていますが、この合唱曲は、よくできていてハーモニーについて勉強できる曲でもあります。
 二部合唱で、前半の8小節(2行)は、低音部が高音部の1小節後ろを追いかけてゆくカノン形式、3行目の4小節は、低音部が高音部の3度下を歌うというように、様々な合唱の要素が含まれていてよくできています。
 私は大脳の発達のお話をよくしますが、6歳くらいで大脳のおよそ9割までは完成してしまいます。だから乳幼児にこそ歌っていいのであり、むしろその時のほうが、芸術性を感じられる時です。感じるというのはわかるのではないわけです。まさにその時に、触れてほしい歌であるのです。意味はもっと後、大脳の完成するあたりに分かればいいのです。明治44年にこの曲が生まれ、2年生にとして作られたのが正解といわなければなりません。
 4年生は10歳、もう大脳は完成してしまってその芸術性を感じる時期を過ぎているのですから。

今月の童謡を皆さんで歌ってください。園、学校、グループでの歌唱、演奏の様子を映像で送っていただけますでしょうか

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