まっかな秋
1963(昭和38)年10月、NHKテレビの『たのしいうた』の番組中、ボニージャックスのコーラスで初めて放送されました。とっても、親しみやすい曲想で、すぐに子どもたちの間に広まり、歌われました。
そして、2年後、1965(昭和40)年10月、『みんなのうた』で再放送され、さらにみんなに歌われる歌になりました。
真っ赤な夕焼けの中、赤く輝く紅葉の山道で、その赤さに驚いてはしゃいでいる子どもたちの気持ちになって、薩摩忠が詩を書きました。感動の気持ちを「まっかだな」と何度も繰り返して歌にしました。
薩摩忠は、シャンソンやカンツォーネの歌詞も数多く訳していますが、童謡や歌謡曲の作詞も書いています。もともとは叙情派の詩人で、1964(昭和39)年に、『海の誘惑』で第4回室生犀星賞(第7回で打ち切り)も受賞しているほどの腕前なのですが、この詩はほんとに素直に書かれています。
作曲の小林秀雄は、東京音楽学校を経て、東京藝術大学師範科作曲専攻を卒業。1959年、1961年に、NHKから委嘱された芸術祭参加作品のラジオ音楽劇2作が、それぞれ芸術祭奨励賞を受賞。1966年に中田喜直らと「波の会」(現・日本歌曲振興波の会)を創設し、第二代会長を務めました。
私は、毎月2回、大阪で有名な紅葉の名所である「箕面」に行きます。それは、箕面駅にあるヤマハの音楽教室でハーモニカを教えているからなのですが、11月の教室の時には、少し早い目に出かけて、駅から箕面の滝のほうに散歩することにしています。
箕面の秋は、息をのむほど壮麗な紅葉山の中に、大滝を包み込んでいて素敵です。
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