鯉のぼり
江戸時代の武家社会で鯉のぼりは真鯉しかなかったそうです。お家存続のために長男の健やかな成長が重視されたからです。
明治から昭和にかけて、真鯉と緋鯉が登場。緋鯉の「緋」は「緋色」で鮮やかな赤を指し、赤い色の鯉が、お母さんを指すようになったのは戦後から。
最近では家族全体を表すことが多く、子どもの鯉は、「子鯉」といって、男の子は、青や緑、女の子は、オレンジやピンクになりました。
『鯉のぼり』の作曲は、高知出身の弘田龍太郎で、鈴木三重吉の創刊した「赤い鳥」に参加、北原白秋らと組んでたくさんの童謡を作曲しました。
代表作品に、『浜千鳥』『叱られて』『金魚の昼寝』『靴が鳴る』『雨』『雀の学校』など。
弘田の母は、一弦琴の名手でありました。正に胎児から受け継いだ音楽的才能にまちがいありません。弘田は、東京音楽学校では、本居長世に師事、この『鯉のぼり』は在学中に作曲されたものであることが分かっています。
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